ニュルンベルクで素敵な出会い
この頃はだいぶ体調が戻ってきて、バスでの移動中も少し鼻がぐずぐずいっていたくらい。
それでも全快したとは言えない状態なので、ニュルンベルクでは最初ホステルを2泊とっていたのですが、一人部屋のホテルに変更しようと予約サイトを開いたところ……。
何と、予約日を間違えて一日宿泊先が決まっていない状態になっていることが発覚しました。
この時はちょっと焦りましたね。そして慌てて一泊6千円くらいのホテルを予約しました。
ニュルンベルクも二度目なので、何となく土地勘があります。
なので駅から遠くても観光地に近いところを選んだのが大正解でした。
ホテルからすぐのところにあるハウプトマルクトと聖母教会。
ここには美しの泉、と呼ばれるモニュメントがあって、つなぎ目のない金の輪を見付けて3回回すと願い事が叶う、と言われています。
もちろん見つけて回してきましたよ~!
ここで広場や教会の撮影をしていたら、散歩中のおじいちゃんに声を掛けられました。
「あと7分すると教会の仕掛け時計が動き出すよ」
↓時計の下の部分です
教えてくれたことに感謝して待つことにしたら、何とそのおじいちゃんが戻ってきました。
「ごめん、一時間間違えてた……」
その時の時間は11時、おじいちゃんは12時だと思っていたようなんですよね。
一時間くらいすぐに潰れるから放浪していよう、と思っていたら「もし嫌でなければ教会を案内しようか」と別の教会を案内してくれました。
後で分かったのですが、聖母教会はカトリック、案内してくれた教会はプロテスタントだったので、そのおじいちゃんはプロテスタントだったようです。ちなみにニュルンベルクでは半分以上がプロテスタントだそう。
教会の成り立ちや構造、歴史など、ガイドツアーに申し込むより良いくらいの説明を30分ほど。
建築に興味があるものの、興味を持ち始めたのが最近な私には知らないことばかり。
もう少し西洋史も勉強するべきだったなぁと思いながら一通りの説明を受け、ありがとうございますとお礼を言ったらあっさりとガイドツアーは終わりました。
せめてお礼のコーヒーを……と思っていたのに、本当にあっさりと。
健康のために散歩をしていると言っていたので、優しい地元の方だったなぁと思います。
その日は月曜日だったので美術館などはほとんどお休み。
ニュルンベルク城に行って街並みでも眺めるか~と思って急な坂を上ったところで休憩していると、今度はまた別のおじさまに声を掛けられました。
ドイツ語交じりの英語は少し癖が強くて、慣れるまで時間がかかりました。
とっても気さくなおじさまはお城の近くに住んでいるそう。
色々な話をしていく中で「ローテンブルクに行ったことはあるか」と聞かれ、ないと答えたところ「どうして行かないんだ」と言われました。
もちろん地名は知ってますし、いつか行ってみたいぁと思っていた場所ですが、ネットで調べるとニュルンベルクから電車で30分ほどの近距離。(と言いつつ実際は片道1時間でした)
今は昼、ということはこれから行ける、と思った私はそのおじさまに「じゃあ、今から行ってくる」と言ったんですね。
そうしたらおじさま「案内してあげる」と。
とても良さそうな人ですが、大丈夫なのかどうかは未知数。
ひとまず急遽予約した宿から次の宿へ荷物を移さないといけないと言ったら、その間もずっとついてきて案内してくれたんですよ。
「一人で行けるから大丈夫ですよ」と言って駅まで送って貰うことにした私。
駅で切符の買い方を教えて貰い、当然一人分のチケットを購入、そして今度こそお礼にコーヒーでもと申し出たところ、「分かった」と言っておじさまはあるところに連れて行ってくれました。
それはDB(鉄道会社)のラウンジ。
年間の利用料金が多い人が入れる、VIPラウンジでした。
私はコーヒーをご馳走するどころか、おじさまのカードでラウンジに入らせて貰うことに……。
しかも時間を気にしてたら「大丈夫、頭の中に入っているから」と。
一人で行くと言ったのですが、やはり連れて行ってくれるらしい。
ここで当然迷いました。
こちらは一人旅の一応女性。
おじさまの案内で旅して良いものかどうか。
だがいざとなったらローテンブルクからタクシー飛ばしてでも帰ろう、と決めて腹をくくりましたね。
そうして初対面のおじさまとローテンブルクへ日帰り旅へ。
私は二等車のチケットを買ったのですが、おじさまは一等車のチケットをすでに持っていたらしく、私に付き合って二等車に乗ってくれていました。
そしてネット情報では30分くらいでさくっと行けると思っていたローテンブルク、2回の乗り換えが必要でとても一人では行きつけないようなところでした。
ローテンブルクでの話はまた次回。